こんにちは、もっつーです。
機械や家電の動かなくなったり、動きがおかしくなった。
故障は急に起こって、困ることありますよね。
●機械や家電が急に動かなくなったのはなぜか。
●ドライヤーが付いたり消えたりするのはなぜか。
●電圧が下がっている、不安定になっているのはなぜか。
●見た目は大丈夫そうなのにどうしてだろう。
このような悩みにお答えします。
■機械や家電が動かなくなってしまう原因
■動かない所を探す手順
■電圧降下が起こる原因
■電圧降下の対策
以上の内容をまとめました。
私について
筆者は電機メーカーに入社して10年です。
最近は品質管理担当をしています。
製造部門、検査部門を経験から身に付いたノウハウを発信しています。
電気機器で急に故障することは珍しくありません。
使っていると急に壊れたりする機械、家電。
その原因や解決方法などご紹介します。
以前、基板修理の仕事をしていて、DC/DCコンバータの故障により電圧降下がありました。
そのような経験を元に、電圧降下が起きる原因をまとめてみました。
それでは、早速はじめていきます。
Contents
機械や家電が動かなくなってしまう原因
簡単に言えば、機械の隅々まで電気が流れなくなっているからです。
人間としての血液=機械としての電気です。
血液が手先まで流れていないと手先が動きません。
機械も電気が流れていない所は動かなくなります。
電気が流れなくなる要因は、部品自体が壊れている場合もありますし、
部品に至るまでの経路が妨げられているケースもあります。
決まった要因ではないし、目に見えないのが電気の難しい所です。
動かない所を探す手順
まずはどこまで電気が来ているか探すことが大切です。
最初からアテもなく直すことは難しいので。
主電源設備の確認
最初は配電盤やブレーカーを疑います。
他の機械や家電が動いているのなら、ここは問題ありません。
コンセントの確認
次にコンセントです。ここの電圧がおかしくないか調べます。
AC100Vが確認出来たら大丈夫です。
(200V以上を使う会社もあり)
電圧を測定するには、電圧計を使います。
会社で使うものは高価で高機能なものがありますが、
家庭で使える安価なものもあります。
電源、コンバータ(変圧器)の確認
電源やコンバータを確認します。
難しそうですが、機械に適した電圧に変換する部品です。(例:AC100V⇒DC24V)
決まった電圧が出ていて、電流値が小さくなっていなければ、正常と思われます。
各所の確認(機械による)
機械の動かない箇所を探ります。
おそらく壊れるのは、外的要因や経年劣化によるものが多いです。
まずは目視で異常がありそうな所を探しましょう。
見た目では見つからない場合は、根気よく電圧・抵抗測定、波形測定をしていきます。
機械によっては複雑なので、修復不可能な所まで分解してしまわないことが大切です。
困ったらメーカーに相談しましょう。
【電気の工事屋さん】エアコン修理・アンテナ工事・照明工事・コンセント工事・防犯カメラ設置
もし手元に正常品があるなら、比較しながら測定を行うことが修繕の近道です。
また、図面がある場合は、より修理が捗ります。
電圧降下が起こる原因
抵抗の増加
今まで正常に動いていたものなら、何らかの抵抗が増加している可能性があります。
∞電気は、抵抗があると流れにくくなります。
今までの道が抵抗によって通りにくくなり、電気⇒熱エネルギーに変わってしまうため、行きたいところの電圧が下がります。
※よく川の流れと例えられます。川も大きな石に塞がれると流れにくくなり、場合によっては横に広がって、今までの川に流れる水は減ります。
一番考えられる理由は、接続の不備・電線の接触不良です。
正常に繋がっていない電線などは、思わぬ抵抗を生みます。
上の写真は、ドライヤーの不調でコンセント付近の電線がちぎれた様子です。
電線が切れて細くなっていると抵抗を生み、電気が流れにくくなります。
また、サビによって抵抗が高くなることもあります。
目視で部品の異常個所を確認しましょう。
発生源の故障
私が修理品を扱っていて、少し悩んだケースがこちらです。
見た目は大丈夫そうな回路だけど、電圧降下する。
電源部品単体ではしっかりと出力する。
うーん、なぜだろう。周辺部品がおかしいのかな。
結果的に電源の故障でした。
一見、壊れていなそうなこちらの電源ですが、
内部構成はこのようになっています。
分解できないので、詳細はメーカーでないと調べられません。
しかし、この中の機能が故障しているのだと推測できます。
電圧降下の対策
今まで正常に動いていた機器であれば、抵抗が生まれる原因となる部品を交換します。
電源自体を交換する事もあれば、その周辺部品を交換することもあります。
また、老朽化によりサビが発生すると抵抗を生みやすいです。
見た目に変化するケースやそうでないケースがありますので、古い機器については注意が必要です。
これから設計するという場合は、まず電源の仕様に合わせた部品を選定する事です。
メーカーの仕様書が必ず付属しますので、必要な抵抗値(インピーダンス)に合わせるのは必須です。
また、電線の太さによっても抵抗値が変わります。
大きな電流に対して細すぎる電線を使用すると、電線の抵抗は大きくなりますので、電圧降下する可能性があります。
さらにこのようなケースだと抵抗が熱を持って、電線が燃える事故が発生する可能性があります。
十分に考慮する必要があります。
電線路の電圧降下について厳密に知りたい方はコチラ
まとめ
今回は機械や家電の故障について、特に電圧降下について解説しました。
以下、内容まとめです。
■機械や家電が動かなくなってしまう原因
■動かない所を探す手順
■電圧降下が起こる原因
■電圧降下の対策
故障は突然起こりますが、しっかりと手順を踏んで探れば原因特定、修理は可能です。
知識があれば丁寧に作業し、難しいならメーカーへ依頼しましょう。
他にも工場の仕事についてネタをみつけていきます。